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未来の私へ
多分まだ生きてるんだよね。無意味な問いだけど。
人は見たいものしか見ない、聞きたいことしか聞かない、そしてどうでもいいことしか覚えない生き物だが、今感じてるものを忘れて、時効にして欲しくない。
なので、五年後の私にこれを残ってやる。
これからもその気になったらまた書くと思うんで、とりあえず一通目で。
日本に来てもうすぐ一年。
一年しか経ってないのに、その時の思いはもうだいぶ薄れている。
日本に来るのは夢だった。
18歳の時、中国科大に行ったことを悔いたことが一度もない。
自分が選んだのかと言ったら、そうかもしれないが決してそうでもない。
もう6年前だなんて。
勉強がずっと嫌いだった。今も嫌いだけどね。
本当に選択肢あったか。
したいことを選ぶんじゃなく、したくないことを避けるなんて、自分の選択だと到底思えない。
じゃ、なにをしたかったの?って聞かれても、さあってしか言えない。
可能性が否定され続けてきたから。こういう気がする。実はもう覚えてないのに。
その時、本気でe-sportsをやりたかった。
絶対失敗するって思いながら。
それでもいいと思ってた。
人生ってこういうもんだろうって。
でも、めっちゃ否定された。
その一年間、何度も校門前の通りで、このまま車にでも跳ねられて死んだらいいなって。
自殺できるほど勇気があるわけじゃない。その時も今も。
残念だ。
どうやって転校できたのはもうはっきりしてない。
あの子のお母さんまで電話してきたんだね。
反対する意思を伝えるために。
そこで買った日本語の教科書はここ五年間全部のきっかけになった。
まだ日本語が好きですか、未来の私。
やはり意外だな、日本語が好きになったなんて。
不満を抱えながら、それなりに平穏な大学生活を送ってた。
一部のことを除けば。
あの子をこと、本気で好きだったのかな。
今はもう分からない。
変な性格をしてて、変に優しくて。
一方で、自分はもっと変な性格で、全然優しくない。
それでも、安心できる時間だったと言える。
これだけは忘れたいな。書かなければいいのかな。
まぁ、どうせ無理。
本気で人を殺したいと思ったことがある。
恐ろしかったな。
あのモールで。
中国から絶対離れると思う一番の原因だ。
大学の卒論をやってる時も、強く死にたいと思った。
もちろん勇気がなかった。
でも、それだけ。
死の苦痛が怖かった。
自分の中で一番強い感情は死にたいってことだ。
文字じゃ伝わらないものだ。
ただ、忘れないで欲しい。
まだ、死にたいと思っているのか。
死にたいと思うのは悪いことだと思った。
でも今は、死ぬのが一番いい選択だと思ってる。
でもどっちにせよ、勇気がないのだ。
生きる意味を完全に失った。
欲望はどうしてもあるけど、生き続けるまで欲望を満たしたいとは思わない。
夢ならとっくに持てなくなった。
誰かのために生きていくと思うほど人を好きになることもできなくなったと思う。
当然いいこともあるんだが、生き続けるまでよくはない。
死んでもこの国で死にたいと思いながら日本に来たんだ。
今もまだ日本にいればいいね。
猫を飼ってるのかな。ないなら飼ってよ。それに絶対大事にしてあげて。
とにかく今日はこれで。
死ぬために生きていく。
2020年6月4日の自分
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